制服モデルチェンジ時の旧制服回収|社内案内・稟議・再資源化の進め方
制服モデルチェンジ時の旧制服回収を、配布前から計画する実務ガイド。着用終了・引渡し・製品使用の日程を分け、複数拠点の管理表、社員向け案内文、社内稟議の文例で再資源化・製品製作の進め方を解説します。

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制服のモデルチェンジで出る旧制服は、「残す物・返却する物・再資源化などへ回す物」に分けます。社員へ回収案内を出す前に、受入先と対象品・分別・梱包条件を決めると、回収後の仕分け直しを減らせます。製品へ再生する場合は、新制服への切替日、保管場所を空ける期限、完成品を使いたい時期を分けて計画しましょう。用途は候補や未定の段階から相談できます。
このガイドでは、制服更新・作業服の一斉切替を担当する総務・購買・サステナビリティ部門に向けて、回収計画、社員への案内文、社内稟議のまとめ方を紹介します。掲載する管理表・文例は、自社の体制と依頼先の条件に合わせて編集して使えます。
1.新制服の配布前に、旧制服の行き先を決める
まず、回収対象を「更新で使わなくなる物」に限定します。継続して着用する防寒着、社内で残す予備、レンタル契約により返却する物まで一緒に集めないよう、品番や写真で対象を示します。着用を終える時期が夏物と冬物で異なる場合は、回収を分ける計画も選べます。
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| 整理する物 | 先に決める扱い |
|---|---|
| 使用を終える旧制服 | 社内で再使用するか、衣類の形をなくして再資源化するかなど、行き先を選ぶ |
| 未使用在庫・予備 | 残す種類と数量を決め、使用予定のない分だけ回収対象にする |
| レンタル・リース品 | 契約先への返却条件と時期を確認し、自社所有品と分ける |
| 新旧を併用する物 | 着用終了日を確認し、一次回収後の追加回収対象として記録する |
新制服の購入先に回収制度がある場合は、対象品・素材・加工後の用途を確認します。自社で使う製品へ再生する場合は、回収前に「社員へ配る記念品」「拠点で使う時計」「新オフィスの家具」など、使用者と設置先を仮置きします。用途が未定でも相談できますが、製品の必要数や使用時期が分かると、回収計画と仕様の検討を同時に進められます。
2.「着用終了・引渡し・製品使用」の3つの日程を分ける
旧制服を着なくなる日、保管場所を空けたい日、再生した製品を使いたい日は、同じ日程ではありません。特に周年行事やオフィス移転に合わせた製品製作では、納品から逆算して仕様決定・製作に必要な期間を依頼先と調整します。
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| 段階 | 社内で決めること | 依頼先との確認・合意 |
|---|---|---|
| 新制服の配布計画時 | 対象品・概算数量・拠点と保管期限。製品用途・必要数・予算は候補でもよい | 受入条件、回収方法の候補、希望用途と日程の実現性 |
| 回収案内を出す前 | 分別・返却方法、担当者、一次・追加回収の日程。回収に必要な予算の承認 | 受入対象、前処理、梱包、回収・保管を含む見積りの範囲 |
| 引渡しを手配する前 | 回収実績と未回収分を整理し、数量差や追加費用があれば承認 | 引渡す品目・数量、受領日・宛先、対象外の物と残量の扱い |
| 加工・製品製作に着手する前 | 用途・寸法・数量・予算と仕様を承認。設置場所・配布先も決定 | 加工内容、製品仕様、費用、納期、数量変更時の扱いを合意 |
| 納品・社内報告時 | 製品・数量の確認、設置・配布、取り組みの社内共有 | 納品内容と、合意した数量・加工記録などの受領 |
製品の用途が決まっている場合は、引渡し前に仕様と費用まで固めると進行が明確になります。再資源化・製品製作を前提に、用途確定より先に引渡しを希望する場合も、回収・保管と製品製作のどこまでを依頼するか、いつ仕様を確定するかを分けて合意します。必要な期間は案件ごとに確認してください。
「倉庫を今月中に空けたいが、製品の用途は未定」という場合は、その2点を分けて伝えます。先に引き渡せるか、加工までの保管が可能か、保管費用が生じるかは依頼先によります。受入れが確定するまでは発送しない運用にします。
3.複数拠点の旧制服は、集約する前に運搬方法を比較する
本社へ集めれば管理窓口はまとめやすくなりますが、各拠点から本社、本社から受入先という二段階の運搬が発生します。直接発送する場合も、宛先・受領可能日・梱包条件の統一が必要です。まず各拠点の数量と保管条件を集めてから決めましょう。
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| 回収方法の候補 | 選びやすい条件 | 比較する負担 |
|---|---|---|
| 一つの拠点へ集約 | 一括検品・仕分けの場所と担当者を確保できる | 二段階の送料、荷受け、積み直し、保管スペース |
| 各拠点から受入先へ発送 | 依頼先が拠点別の荷受けに対応できる | 発送件数、拠点側の梱包作業、箱番号と受領の照合 |
| 地域・時期を分けて引き渡す | 数量や制服切替の時期に差がある | 複数回の手配費用、残量管理、製作時期への影響 |
運搬方法は、依頼先が対応できる方法と対象物の扱いに合わせて選びます。見積りでは、依頼先への支払額に加え、自社が手配する送料・梱包資材・作業時間も並べると、集約と直接発送を比較しやすくなります。
拠点管理表は「着数」と「箱数」を分ける
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| 拠点 | 種類・着数 | 衣類の重量 | 箱数・箱番号 | 引渡し条件 |
|---|---|---|---|---|
| 本社(記入例) | 旧ジャケット120着 | 概算60kg | 6箱/HQ-01~06 | 平日対応・一次回収分 |
| 工場(記入例) | 旧作業ズボン200着 | 概算80kg | 8箱/F-01~08 | 搬出日を事前調整 |
| 支店(記入例) | 確認中 | 未計量 | 未確定 | 追加回収の予定あり |
表の数値は架空の記入例です。重量は種類ごとの実測値から概算し、段ボールや袋の重さを除きます。社員数だけでは、貸与枚数や未使用在庫を含めた量は分かりません。最初は概算で相談し、回収後に実測値へ更新します。
未回収分は「残数・理由・次の期限」で管理する
箱数だけでは、回収が完了したか分かりません。各拠点では、返却対象数・回収済み数・残数を照合し、「冬物は継続使用中」「出張者から後日回収」などの理由と次の期限を記録します。貸与記録がない場合は、対象者と保管在庫の確認から始めます。本部へは拠点別の集計を共有し、個人別の返却状況は社内ルールに沿って管理します。
4.社員への回収案内には、対象・期限・返却前の作業を書く
社員向けには、処理技術の詳しい説明より「何を、いつ、どこへ返すか」を明確にします。ロゴの切り取りや洗濯を全員へ依頼する前に、受入先と必要な作業を確定してください。
社内案内に転記できる文例
件名:制服更新に伴う旧制服回収のお願い
新制服への切替に伴い、下記の旧制服を回収します。
対象:[旧制服の品名・品番・写真]
対象外:[継続使用品・レンタル返却品など]
返却期限:[年月日]/返却先:[場所・担当者]
返却前に、ポケット内の私物・書類・鍵を取り出し、社員証や名札は[指定先]へ返却してください。
ロゴ・付属品の取扱い:[受入条件に基づいて決めた作業]
油・薬品などの付着、濡れやカビがある場合は、他の制服と混ぜず[担当者]へ連絡してください。
休職中・出張中などで期限に間に合わない場合:[連絡先・追加回収方法]
回収した制服の活用予定:[確定している範囲を記載]
活用方法が検討段階なら「再資源化を検討しています」と書き、未確定の製品や全量の再資源化を約束しないようにします。追加回収分も、同じ受入条件・日程で扱えるか別途確認します。
5.社内稟議は「回収・再資源化」と「製品の使い道」を一緒に示す
稟議では「旧制服の処分が必要」という背景に加え、再資源化した製品を誰がどこで使うかを示します。回収・原料化と設計・製品製作の費用を分け、社内で行う作業も書くと、承認者が実施範囲を判断できます。製品用途が未定なら、まず概算相談で候補と費用を整理してから発注の承認に進みます。
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| 稟議に入れる項目 | 具体的に書く内容 |
|---|---|
| 更新の背景と対象 | モデルチェンジの時期、対象拠点、制服の種類、概算数量 |
| 実施する目的 | 保管の解消、制服の再使用防止、社内で使う製品への再資源化など |
| 費用の範囲 | 回収・運搬、仕分け・前処理、原料化、設計・製作、納品を区分 |
| 完成後の使い道 | 置く場所・使用者・必要数量と、管理する部署 |
| 承認と日程 | 予算を承認する部署、製品仕様を決める担当、希望納期 |
| 完了の確認 | 引渡し量、加工対象量、完成した製品・数量など、確認可能な記録 |
例えば「旧制服を使った時計を各拠点に設置する」という案なら、必要な設置数、サイズ、設置担当を整理します。回収量からつくれる製品数を単純に割り算で決めず、素材の状態、加工条件、製品仕様をもとに見積りを依頼します。すべての旧制服を同じ製品へ使えるとは限りません。
見積り後にまとめる、稟議の文例
件名:制服更新に伴う旧制服の再資源化・製品製作について
背景:[更新時期]に使用を終える旧制服[概算重量・拠点数]を対象とします。
実施内容:受入対象となる制服を再資源化し、[設置場所・配布先]で使用する[製品・数量]を製作します。
費用:[見積金額・税区分]。回収・運搬、前処理、製品製作、納品の含まれる範囲は別添見積書に示します。自社側で必要な費用・作業は[内容]です。
日程:引渡し[予定日]、製品仕様の承認[予定日]、納品[予定日]。加工・製作は仕様と費用の承認後に進めます。
担当:社内回収[部署]、仕様承認[部署]、完成品の管理[部署]。
対象外の制服・追加回収分:[処理方法・再見積り条件]。
完了報告:確認できた回収量・原料化対象量・製品の納品内容を、依頼先から受領可能な記録とともに報告します。
環境面の社内報告では、回収した量と実際に原料として使った量を区別します。CO₂削減量などを公表する場合は、算定範囲・方法・比較条件が確認できる数値を使い、回収量だけから効果を決めつけないことが大切です。
6.旧制服を社内で使う製品へ戻した企業事例
リガク・ホールディングスの公式紹介では、服装の自由化や作業服のリニューアルを背景に、全国の拠点から約2,000枚・52箱分の旧制服を回収した取り組みが掲載されています。比較的状態の良い制服や未使用品は、PANECO®ボードやNunockブロックへ再生されました。
同社は、PANECO®素材の壁掛け時計やコースター、東京工場・山梨工場に設置したNunockの可動式ベンチを紹介しています。コースターは全社員に配布されました。一方、マテリアルリサイクルできない汚損品などは別の方法で活用しており、回収した全量がボードになった事例ではありません。
出典:リガク・ホールディングス「旧制服のアップサイクル」 ↗
この事例から自社の計画に取り入れられるのは、各拠点から集めた旧制服を、拠点で使う物や社員へ配布する物へ戻すという考え方です。自社でも「どこで・誰が・いくつ使うか」を先に仮置きすると、製品の候補を絞れます。受入条件と製品仕様は、自社の制服に合わせて検討します。
7.回収前の概算段階から、再資源化・製品製作を相談する
相談のために、全拠点の回収完了や製品デザインの確定を待つ必要はありません。まず「制服更新の時期」「素材・種類」「概算数量と拠点数」「保管期限」を伝え、使い道は候補または未定として相談できます。
- 対象:制服の種類、素材表示、ロゴ・付属品、状態が分かる情報。
- 数量と場所:概算重量または着数、拠点数、現在の保管状況。
- 日程:旧制服の着用終了、引渡し希望、製品を使いたい時期。
- 希望:時計・家具・床材などの用途候補、予算、社内承認の状況。
相談文の例:「[更新予定月]の制服更新に合わせ、3拠点から旧作業服を回収する予定です。現時点で概算150kg、保管期限は[年月日]です。社内で使う製品への再資源化を検討していますが、用途は未定です。回収の進め方と費用・日程を相談したいです。」
PANECO®のユニフォームリサイクルプロジェクトでは、使用済みユニフォームの再資源化と、時計・家具・床材などの製品製作を一体で検討します。回収のみは承っていません。回収前の段階から、素材・数量・希望する活用方法をもとにご相談いただけます。

